『マネログ』 ポジティブな書評

本が読みたくなるブログを目指して

『百年の孤独』がちょっと桁違いに面白い。が、重い。

 

ものすごいものを読んでしまった気がします。

 

これです。

 

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百年の孤独ガブリエル・ガルシア=マルケス 鼓 直 訳

 

コロンビアの小説家

1982年にノーベル文学賞を受賞

影響を受けた作家はウィリアムフォークナー、フランツカフカなど

 

結構分厚くて、

それに重い内容ですね。

堅苦しくならないように、

紹介していけたらと思います。

 

あらすじ

 

舞台は空想の村「マコンド」。

その土地の歴史と、そこに生きた、ある血筋の物語。

 

どんな土地にも、必ず村を作り始める草創の時代がある。

その土地がさかえて、大きくなって、村人は増えていく。

商業が確立して、化学が進歩して、文明が発展していく。

ごく少人数で始めた村は、たくさんの人で賑わう大きな村になった。

しかし、人が増えればいさかいが起こり、派閥も広がる。

逃れることのできない、自然災害もある。

次第に村は衰退し、ついには廃墟と化すー。

 

マコンドの村を開拓した、ブエンディア一族。

彼らに受け継がれる「底なしの孤独」は、

人間の持ち得る様々な葛藤抱えて、

村と運命と共にー。

 

できれば一気に読むべし!

 

この作品の特徴、そして楽しみどころは、

村の歴史と並行して、

ブエンディア家の人々の成長と老衰、誕生と消滅が繰り返される

ところなんだけど、

マジで誰が誰だかわからなくなります( ^ω^ )

 

なもんで、少し読みカケで放置したりなんかすると、大変です。

今どういう状況??ってなります。←僕。

「村に置いてかれた」って気分になります。

 

そして、

なぜそんなことが、この小説に限って起きるのかという理由ですが、

 

おんなじ名前の人ばっかです( ^ω^ )

 

それがまたこの小説の面白いところなんですけどね。

同じ名前なのに性格が違ったり、名前以外の意外な共通点があったり。

 

なので、

もしできるのであれば、日にちを開けずに少しずつ読むか、

時間を使って一気読みをお勧めします。

 

 

ちなみに、

「アウレリャノ」という人は、22人くらい出てきますwwww

 

 

現実と幻想の調和を楽しもう。

 

ガルシアマルケスノーベル文学賞の受賞理由はこういうもの↓

 

「現実的なものと幻想的なものを結び合わせて、一つの大陸の生と葛藤の実相を反映する、豊かな想像の世界」を創り上げた。

 

 

 

 

 

……はぁ( ゚д゚)

 

ほんと、ごめんなさい。僕がバカなだけなんです。

 

ただこの文にもある通り、ガルシアマルケスの作品の特徴として、

 

現実的な話の途中に、ごく自然に、馴染むように、ふわっと、非現実的で幻想的な描写があります。

 

戦争の悲劇を生生しく描いたシーンがあれば、人がふわりと宙に浮くこともあります。それがあたかも、雨が降ることと同じような雰囲気で。

 

読んでて、これに出くわした時、あまりに自然に表現されてるので、

「フィクションっていいなぁ」ではなく、

「現実も考えようだなぁ」ってなります。

明日にでも探せばなんかしらの不自然が転がってんじゃねぇか?ってなります。

 

 

さらに僕が思うのは、

それは決してフィクションの中の描写だけではないということ。

 

村の繁栄と衰退を読んで、

もし、マコンドの村とブエンディア一族の存在した百年を、誰もが忘れたら、

もしくは意図的に隠蔽されたなら、、

「消えていった村が現実として確かに存在しますよ」

という事実に気づかせてくれるのです。

 

極端な話でいうなら、マコンドという村自体、

本当にあったのかもしれないよってこと。だって証明できないからね。

いや、これはかなりぶっ飛んだ解釈だけど(´∀`*)

 

つまりこの『百年の孤独』は、

フィクションノンフィクション(への気づき)の境界でもある。

そう思ったのです。

 

 

とても内容の濃い小説です。

男女関係の悦楽、苦悶など、

またどこかで掘り下げていきたいと思います。

 

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。